「マガンダン・ババエ」という言葉を聞いたことがありますか。音だけ聞くとまるで怪獣の名前か何かのようですね。タガログ語で「美しい女性」という意味です。

私はこの言葉の響きから全然「美しい女性」が想像できませんでした。この美しいという意味にあたる「マガンダ」の言葉の響きと同様に、フィリピン人の「美しい」という感覚が、私たち日本人の美に対する感覚と随分違うように思います。

でもフィリピンの女性は美しい人がたくさんいます。スペインの植民地だった期間が長かったため家系にスペインの血が流れている人が多いのです。パッチリした目に筋の通った鼻でエキゾチックです。

アジアン人なので全体的に小柄ですが、顔も小さく、手足も長く、体にしっかりメリハリがあってバービー人形をちょっとコンパクトにした感じです。世界で活躍する女優やモデルもたくさん輩出しています。誰が見ても美しいです。

それはそれで事実なのですが、その一方で日本人から見ると変わっているなあと思うフィリピン人の美的感覚を紹介していきます。

フィリピン人憧れの色白

モデル

フィリピン人は小麦色の肌の人が多いですが、色白になりたい願望がとても強いです。フィリピン人の「美しい」の条件ナンバー1は色白であることです。

ドラッグストアやスーパーに行くと、美白クリームやローション、化粧品がズラリと棚いっぱいに並べられています。フィリピン人から見ると日本人はみんな色白でとても羨ましがられます。ほっぺが赤くなるのが可愛いのだそうです。

日本人の中にはわざわざ日焼けして小麦色になりたい人もいるのに、フィリピンではみんな色白になりたがっていることが面白いです。お互いないものに憧れるのでしょうか。

以前外国人が来ないようなフィリピンの田舎に遊びに行ったことがあります。その村の小学校を訪ねると、生徒たちが寄って来てみんなで私の手や足を「プティ、プティ(白い)」と言って指でつついたことがありました。

こんなに小さい時から色白に憧れているとは思いませんでした。女性だけではなく、男性も色白がいいのだそうです。

太陽の下に出ることを嫌がり、海やプールに行ってもビキニになる人はいません。みんな体を覆って、帽子をかぶって日に焼けるのを全力で阻止しています。

フィリピン人は色白になるための努力を惜しまないのです。

目が細いのは魅力的

人形

とあるパーティーで「笑うと目がなくなるんだね。ほら、なくなった!」と言われた私。別にケンカを売られているわけではありません。これはれっきとした褒め言葉なのです。

フィリピンにはぱっちりお目目の美女がそこら中にいるのにもかかわらず、目の細い人が魅力的に映るらしいのです。

ひときわ目の細い私にとっては朗報でした。わざわざアイプチをしたり、睫毛を精いっぱい伸ばすマスカラをしたりする必要がありません。開いているか開いていないかわからないような目でも十分アピール力はあるようです。

ところ変われば短所も長所になりえるのですね。

目のパッチリな人たちに囲まれて、一人だけ細いのですから目立つことは間違いありません。「笑うと目がなくなるんだね。」に続いたセリフは「本当にカワイイね。」なのです。

実際に私はこの男の人に誘われバラの花束までもらいました。最後にそこにいたみんなで記念写真を撮りました。家に戻ってから改めてその写真を見るとクリクリお目目のハンサムや美女に囲まれた真ん中にぼやーっとした目の細い私がいました。

自分で見てもフィリピン人の美的感覚ってよくわからないと思いました。

毛深いのはセクシー

男性

「目が細いのが魅力」に続いて日本女性に朗報です。フィリピン人は毛深い女性が好きなのです。ムダ毛の処理を気にすることなく、自由に伸ばしっぱなしでいいのです。

日本人男性にはげんなりする話かもしれませんが、フィリピンでは腕、足、鼻の下の産毛は「セクシー」に映るようで剃ったり、抜いたりする人はあまりいません。

最初私はムダ毛をあまり気にしなくてよくなったのでラッキーと思っていましたが、とても美しい女性が鼻の下に髭を生やしていたりするのを見るとやっぱり「どうなんだろう……せっかく綺麗なのにもったいない……」という気がしてなりません。

そんな手足のムダ毛や髭を気にしないフィリピン人ですが、脇やアンダーヘアーの処理は徹底的に行います。アンダーヘアーに関しては全部剃ってしまう女性がほとんどです。

レーザー脱毛専用のクリニックも街中でよく見かけます。薬局やスーパーでもムダ毛処理用品を気軽に購入できます。しかし全身脱毛する人はほとんどいないと思います。

間近で見たことがないのではっきりとはわかりませんが、テレビや映画に出る女優さんでさえ手足のムダ毛は処理しないそうです。処理しなくてはいけないムダ毛と処理しないムダ毛、フィリピンのムダ毛事情は複雑です。

ホクロから生えた毛はラッキー

目とホクロ

時々変なところから毛が生える人がいますよね。生えるはずのないところに1本だけ黒い毛が生えたり、眉毛が1本だけ長かったり、ホクロから毛が生えたり。

たいてい見える場所ならば抜いてしまうと思うのですが、フィリピンではこういう思わぬところに生えてきた毛は「幸運」のしるしだそうで、絶対に抜こうとしません。

友人ののどのホクロから毛が出ていたので、私は気になってしょうがなく抜こうとしたら、「ダメ!!」と怒られてしまいました。絶対に抜かないので、そのホクロ毛も伸び放題。1本だけだったのが3、4本に増えていたりします。

どんなに美しい女性でも同じです。本当に「幸運」を呼ぶのかかなり疑わしいですが、フィリピン人のホクロから毛が生えているのを見つけても決して抜いてはいけません。

思いっきり派手好き

貴金属

フィリピンだけに限らず南国全体に言えるのですが、服がとてもカラフルです。ピンク、黄色、オレンジ、赤など鮮やかな色が目立ちます。ピンクの服を着たおあばあちゃんなど年齢を問わずカラフルです。

フィリピンはこのカラフルに加えてアクセサリーもたくさんジャラジャラとつけるのが好きです。手の指すべてに指輪をはめている人もいるくらいです。

特に金製品は大好きです。金製品は換金もできるので、お金が必要な時は売ることができます。慎ましやかにさりげなくアクセサリーをつけるという感覚はなく、ありったけつけて「お金持っているぞ!」と見せることを好みます。

こんなフィリピンから日本に一時帰国すると、まるで色を失った世界に帰ったような気になります。日本人は服の色も黒や茶色、紺、白のような落ち着いた色なので、カラフルを目にすることがあまりありません。

時々カラフルでジャラジャラしているフィリピン人を日本で見かけると懐かしくてちょっと嬉しくなってしまします。

まとめ

日本で冴えない生活をしていた私もフィリピンに行くと、色が白いだけでちやほやされ、気にしていた目が細いことが功を奏しモテモテになったりと不思議な現象が起きます。

日本の中だけにいると日本人が思う「美しい」の条件がすべてのような気がしますが、ちょっと海外に出ると全く違う美的感覚なんだなと実感します。

フィリピンの街中を歩いていると、日本人男性とフィリピン人女性のカップルをよく見かけます。女性はみんな小柄でスタイルがよくて、目がパッチリで女優さんみたいにきれいな人ばかりです。いかにも日本人の好みです。

反対にアメリカ人の男性とフィリピン人の女性のカップルを見ると、女性は色が黒くて、目鼻立ちもパッとしない、がりがりに痩せた人ばかりです。

国によって美的感覚は大きく違うのです。自分が「美しい」「かっこいい」と思われる国がきっとどこかにあるに違いありません。